騙されやすい！？ヒト幹細胞化粧品とは。

ヒト幹細胞が入っている化粧品はこの世の中で、一つもありません。大事なことを言います。ヒト幹細胞が入っている化粧品は、この世の中にひとつもありません。

こんにちは。
名古屋市中村区で美容室を２店舗経営している
オーナー兼美容師の甲斐誠章です。

今回は、数年前からよく目にするようになってきた幹細胞化粧品について少し詳しく説明しようと思います。

ヒト幹細胞入り美容液！とかクリーム！とか、何だかよくわからないけど、凄そう。こんな感じで幹細胞入り化粧品ウィ購入される方がいらっしゃると思います。
ですが、何度も繰り返しになりますが、人の幹細胞が直接入っている化粧品なんてものは存在しないはずなんです。

ヒト幹細胞は入っていないけど、植物幹細胞が入っている化粧品は在ります。
植物幹細胞。
人間に、何らかの良い作用をもたらすのか？絶対に、もたらしません。害はないかもしれませんが役に立たないのは確実。植物の細胞ですよ？あなたの細胞にどうやって同化するんですか？
同化できるなら、戦隊もののモンスターのような人造人間が出来るはずです。

とりあえず覚えてほしいこと
幹細胞美容に関しては、最低限下記を理解して下さい。

①ヒト幹細胞は化粧品の原料として認められていない。つまり、入れれない。販売できないから。

②他人の幹細胞は全く意味がない（つまり不特定多数の人に化粧品として販売できるわけがない）

③幹細胞自体が分子量が大きく、肌から吸収できない（治療の場合、血管から点滴で入れる）

④原料として使われているのは培養に使った液（上清液）で、それは成長因子が含まれていて一定の効果はある

⑤上清液の濃度は、各メーカーバラバラである（韓国産のものは、原液でも比較的濃度が薄い。）

⑥まともに、効く、実感するぐらいの濃度だと美容液で価格が数万円以上になる。

自分の幹細胞を培養して病気の治療などをする場合、数百万〜1500万円くらいは余裕でかかるそうです。
高価な分、こういった劇的な効果がありますので、幹細胞は美容系ビジネスのネタにされやすいのです。
その噂を悪用して巷では、一切、幹細胞が入っていない「幹細胞化粧品」が出回っています。

もう一度断言しますけども、幹細胞が入っている化粧品は、存在しません。
どのメーカーでもそうです。
まず、幹細胞は自分の細胞から培養したものでなければ効かない。
それはそうでしょう。遺伝子が違うから。

もし、幹細胞入り化粧品が本当だとしたらその化粧品の中に入っている幹細胞って、誰の？ってことなんですよ。赤の他人の幹細胞入りの化粧品を皮膚に塗っても意味ないし、皮膚の中に入らないし、第一、気持ち悪いと思いませんか？全くどんな人かも知らない人間の幹細胞ですよ？これで命が助かる！という医療行為ならまだしも、化粧品で。私ならイヤです。

さらに、そんなヒト由来の細胞を化粧品の原料として、使っていいのかどうか？ダメでしょ。と、法律で禁止されていますよ。ってことなんです。だから、入っていない。

ですので、幹細胞化粧品という名称を使うだけでも、私からしたら、？？？です。幹細胞なんて一切入っていないんだから。『幹細胞化粧品』！と堂々と書いているメーカーは、そもそもそう言った事情を知らない無知なメーカーか、あなたを騙そうとしている悪質なメーカーである可能性が高いですよ。

ヒト幹細胞エキスという、ありもしない名称を使用する化粧品もあったります。
例えばチキンエキス。これは、チキンからなんらかの処理で抽出したものです。ヒト幹細胞エキスなら、人幹細胞から何か中身を抽出したもの。そういうイメージを持ちますし、常識的な読解力だとそう理解します。
ですが、幹細胞エキスなんてもので幹細胞から処理して、何か抽出したものは一切有りません。そういう名称を使った化粧品が出ていれば、まず、嘘つきであるメーカー。だと断定していただいて結構かと思います。
レモン果汁が全く入っていないレモネードみたいなものです。気にならないですか？私は違和感を感じます。

では、幹細胞化粧品とは何か。

「じゃあ、実際何が入っているの？」と思いますよね。
幹細胞を培養する際に出来る培養液。その培養液から幹細胞を取り出した後の残り汁。これを幹細胞上清液と言います。これを入れて、幹細胞化粧品と巷では売っています。

つまり、 幹細胞を培養する上で使われた培養液の上清液を使った「幹細胞培養上澄液化粧品」はあります。
化粧品に使用されているのは、幹細胞そのものではなく、幹細胞を培養した際に幹細胞を取り出した後の培養液の上澄み。ということになります。これは、サイトカイン（成長因子）がたくさん入っていますから、適切な浸透技術さえあれば、効果があります。
ただ、大事なのは濃度です。500リットルの美容液に0.１ｍｌ入れただけでも幹細胞化粧品と言えてしまいます。
配合濃度が薄ければ、効果が出にくいのはわかりますよね。

あと、上清液自体の濃さもあります。
上清液って、上澄みです。
上澄み液ですから、上に行くほど濃いです。
上澄みの上の方であればあるほ成長因子が多く含まれています。
それをどれだけの厚さを回収して上清液というかで、濃さが違います。

どれだけ上澄み液を取るのか？これは成分の濃さに関係します。少なければ少ない、つまり水面に近ければ近いほど成分は濃いです。そして、その原液をどれだけ使っているか？も重要。
幹細胞上清液を使用といいながらも、配合量を見ると絶対に足らないでしょというレベルが９９％です。

見分け方は簡単。
定価が７、８千円を切るなら、まともな商品である可能性はまず在りません。これは、原液が非常に高価なためある程度、高額になるからなんです。
上澄液自体の質や配合量を重視すると高価にならざるを得ないのです。
ドクターズコスメとかだと、一応、医師も名前を気にしますので、配合量がリッチである可能性が高いですね。

ぜひ選ぶ際の参考にしてみて下さいませ。

幹細胞上澄み液についてはこちらのサイトもわかりやすいです。↓
幹細胞培養液療法 | 麻布十番今林クリニックazabu10imabayashi.

今回もご覧いただきありがとうございました。

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