夏の髪ダメージ。原因と対策

夏特有の髪の毛へダメージを与える原因とは、大きく分けて「紫外線」と「海＆プール」の2があります。

１つ目の紫外線が髪の毛に与える影響は、

夏の強い紫外線を浴びた髪の毛の状態とは、お肌の日焼けのように軽度の火傷を負った状態と同じです。
髪の毛が紫外線に浴び続けると酸化され、表面のキューティクルがダメージを受けてしまいます。

キューティクルは髪の内部の水分を保持する（逃がさない様にする）役割をしてくれていますので、キューティクルがダメージを受けると、ダメージ部分が乾燥してしまい、枝毛や切れ毛の原因になってしまいます。
髪の毛内部の水分を失うことで、バサバサやゴワつきを感じる手触りになってしまうのです。

また、紫外線はその酸化力でメラニン色素という髪の毛の色素も破壊してしまいますので、髪色が抜けて明るくなってきてしまったり、せっかく染めたヘアカラーの退色が早くなったりしてしまいます。

これらが紫外線によるダメージの原因です。

次に、海＆プールが髪の毛に与える影響について。

よく一緒に考えられがちな海とプールでは少し事情が違います。

まず、塩素が含まれているプールは髪が水に浸かっているだけでダメージを受けます。
髪の毛は弱酸性の状態で安定しているのですが、殺菌のために塩素を含んだプールの水は酸性に傾いてます。
この、酸性に傾かせた塩素プールは髪を不安定な状態にし、負担がかかってしまうので、長時間泳いでいたりすると髪がパサついたり、紫外線の時と同様に髪のメラニン色素を分解してしまい、色が抜けて明るくなってしまったりします。ヘアカラーの退色も早まってしまいます。

たまに何故かプールの後は髪が塩素でアルカリ性になっていて…のような記事を見たりしますが、プールの水がアルカリ性になっていては殺菌効果が弱くなってしまっている状態となりますので、プールの衛生管理上アルカリ性の状態のままはあり得ません。髪の安定する等電点（ph４.５〜５.５）に比べるとアルカリ性寄りなのは間違いではありませんが。
※厚生労働省及び文部科学省の水質基準では、ｐH５.８～８.６の範囲に定められています。中性（ｐH７）より高いほど （アルカリ性）殺菌力が弱くなり、低いほど（酸性）殺菌効果が強くなります。

一方、海水には当然塩分が含まれていてアルカリ性の示します。アルカリ性とは、カラーやパーマをするときに使用する薬剤にも含まれているもので、キューティクルを開く効果やタンパク質を柔らかくする効果などがあります。化学成分のアルカリ剤とは違い天然の塩分によるアルカリ性はそこまで髪に負担はかかりません。が、海水で濡れてしまうと髪がアルカリ性に傾いてしまうのは確かです。

この状態で髪に強い紫外線を浴びてしまうと、通常よりもダメージを受けやすくなってしまいますので注意が必要です。
実際には、海水だけで髪に大きなダメージを受けることは少ないですが、海水＆紫外線のコラボは要注意です。

髪の毛のダメージを防ぐ方法とは？

では、紫外線や海水、プールから髪の毛を守る方法はあるのでしょうか。

紫外線対策の場合は、UVケア効果のあるヘアスプレーが市販でも販売しているので、それを髪の毛に塗布するだけでも十分な対策になります。
帽子を被ることも対策にはなりますが、帽子をかぶってしまうと汗をかいてしまい、頭皮のベタつきの原因になってしまう可能性があるので注意が必要です。
また、髪につけたUVスプレーなどはその日の夜にしっかりとシャンプーで落としておくことも大切です。

海やプールでの対策としては、
海の場合は紫外線対策にUVスプレーを使うのが良いでしょう。なるべく海水に浸からないようにまとめ上げておくことも有効です。

屋内プールに入る前は、スプレー等を使えませんので塩素の影響を受けないよう、可能であればヘアオイルをつけて髪の毛をコーティングするのがオススメです。屋外プールの場合は、やはり紫外線対策と塩素の対策が必要です。

どちらも髪を全く濡らさないということは難しいと思いますので、できることといえば、なるべく早くシャンプーなどをして髪から塩素を除去してあげるのが良いです。

また、当店で販売している電子トリートメント『Mー３.６』のような抗酸化力のあるヘアケア剤を、プールや海で泳いだ後になるべく早くたっぷりと使用することも効果的です。