縮毛矯正と酸性ストレートの違いとは?

縮毛矯正(ストレートパーマ)

こんにちは。
名古屋市中村区で美容室と美容整体院を経営しているオーナー兼美容師の
甲斐誠章です。

最近のSNSなどでは、『酸性ストレート』という言葉がよく聞かれるようになりましたね。
「酸性ストレートをかけると髪がツルツルピカピカになってダメージもないし、最高!」みたいな内容で投稿されていることが多いです。

癖が気になる人も「一昔前のアルカリ縮毛矯正でストレートにするよりも最新の酸性ストレートでかけた方が絶対に良いし、むしろ酸性ストレート以外ありえない!」みたいに考えるお客様も多いようですが、これは本当でしょうか??今回は、勘違いしやすい酸性ストレートと縮毛矯正の違いをお伝えします。

まず、縮毛矯正と酸性ストレートは、どちらも髪の毛をストレートにするための技術ですが、いくつかの違いがあります。

技術と薬剤の違い

一般的な縮毛矯正
アルカリ性の薬剤を使用し、髪の内部の結合を切断し、たんぱく質を柔らかくしてから、ヘアアイロンで180℃の熱を加えて形を固定します。これにより、しっかりとしたストレートヘアが得られます。


酸性ストレート
酸性の薬剤を使用し、たんぱく質を柔らかくしない方法でストレートにします。アルカリ性に比べて、比較的高温の熱処理(180~220℃)が必要になりますが、髪の主成分のたんぱく質などを柔らかくする作用がない分、やや髪のダメージが少なく自然な仕上がりになることが多いです。
少し前に流行った『酸熱トリートメント』もこれにあたります。

仕上がりの違い

一般的な縮毛矯正
通常は強力なストレート効果があり、くせ毛やうねりの強い髪に適しています。仕上がりは非常にまっすぐで、ツヤ感も出やすいです。硬めでサラサラな質感になります。
髪のダメージも少なめで太めのしっかりした髪質に合わせやすいです。


酸性ストレート
比較的弱めの薬剤の為、自然なストレート感を出すことができ、柔らかい質感が特徴です。弱い薬剤なのでダメージが少ないため、髪の健康を重視する方に向いています。
強力なクセ毛はあまりしっかり伸ばすことはできません。
細めの髪質やチリチリ系の癖毛に向いています。

持続性

一般的な縮毛矯正
持続性が高く、数ヶ月間効果が持続します。一度しっかりとかかれば、基本的にはずっとストレートのままです。


酸性ストレート
しっかり伸びれば長持ちしますが、クセが強かったりする場合は、比較的短期間で効果が薄れることがあります。

全く別の技術ではない

よく、縮毛矯正と酸性ストレートは別物と勘違いされる方がいらっしゃいますが、基本的には一緒です。しかも、酸性ストレートも新しい技術というわけではなく、少なくとも15年前くらいにはありました。「最近、話題になった」というだけ。昔からあるんです。
それこそ、縮毛矯正の上手な美容師は、何も言わず『普通に』使い分けていました。
SNSの力によって、『酸性ストレート』という言葉がひとり歩きしただけ。

酸性ストレートでもダメージは出る。

SNSにアップしてある動画には、酸性ストレートは傷まなくて安全!みたいな謳い文句で載せてあることが多いですが、
縮毛矯正の薬剤ですので、使い方を間違えれば普通に髪は傷みます。ひどく傷んだ髪には、残念ながら使用できないケースもありますので、「酸性だから」と安易に考えるのは、避けた方がよさそうです。


今回もご覧いただきありがとうございます。

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