美容師がオーダーされると少し困ってしまうメニュー特集

ダメージヘア

〜なぜ難しいの? 髪の構造とダメージリスクの本音〜

甲斐
甲斐

こんにちは。
名古屋市中村区で美容室と整体院を経営しているオーナー兼美容師の
甲斐誠章です。

美容師としてお客様の「なりたい」を叶えることは、私たちにとって一番の喜びです。ですが、なかには「できなくはないけど、ちょっと慎重になってしまう」、いわば“要注意メニュー”というものも存在します。

「どうしてこのメニューが難しいの?」
「髪が痛むって言うけど、どれくらいリスクがあるの?」
そんな疑問に、プロの目線から誠実にお答えしていきます。


① 暗く染めた髪を明るく染め直す

〜『黒染め・暗めの白髪染めを明るく』は、髪にも美容師にも大きな負荷〜

「就活で黒染めしたけど、また明るくしたくなった」
「暗めの白髪染めを続けていたけど、明るいカラーを楽しみたい」
こういったご相談、本当に多くいただきます。

でも実は、暗く染めた髪を明るく戻すのは美容の中でもトップクラスの難易度。その理由は主に以下の3つです。

■ 黒染め・白髪染めの染料は“しぶとい”

一般的なカラー剤と違い、黒染めや白髪染めは濃く、深く、髪の内部まで染料が入るように設計されています。この色素を取るには、脱染剤やブリーチを使う必要があり、髪への負担が非常に大きいのです。ブリーチを使う場合は金髪になってしまいます。その上から、明るいカラーで色を入れるイメージです。その場合、色もちは約2週間です。(金髪に戻ります。)

■ ムラになりやすく、理想の明るさになりづらい

暗く染めた部分と元の髪、さらに新しく伸びた根元で、髪の状態がバラバラになっています。この状態で一気に明るくしようとすると、赤みが残ったり、根元だけ明るく浮いたり、毛先が金髪になったり…。想像とまったく違う仕上がりになるリスクが高くなります。
完全に塗り分けることは不可能だからです。

■ ブリーチ後の髪はとてもデリケートに

一度脱染やブリーチをした髪は、キューティクルが剥がれてしまっているため、水分も油分も保てず、どんどんパサつきやすくなります。最悪の場合、切れ毛や枝毛が増えることも。

🟡 プロからのアドバイス:
明るくしたい場合は、「一気に明るく戻す」よりも、数ヶ月かけて徐々にトーンアップしていく方法をおすすめします。トリートメントとセットでケアしながら進めれば、髪の負担も最小限に抑えられます。


② 縮毛矯正をした髪にパーマをかける

〜“縮毛矯正”と“パーマ”は、縮毛矯正が勝つ〜

「縮毛矯正をかけたけど、毛先だけカールしたい」
「ふんわりした動きが欲しいけど、根元はストレートがいい」

このような“合わせ技”スタイルも、理想としてはとても魅力的。でも、縮毛矯正した髪にパーマをかけることは、髪にとって非常にハードルが高い行為なんです。

■ 縮毛矯正は「構造」を変える技術

矯正は髪の内部結合(シスチン結合)を切り、まっすぐな形にアイロンの熱で焼き固めて定着させる技術。つまり、髪の成分のタンパク質自体を変性させている状態です。
ここにパーマで「カール」を加えようとしても、パーマ剤は熱変性していない髪に作用するよう設計されているので、うまくカールがつかない、またはダメージのみが出てチリついた状態になることが多いのです。

■ 薬剤が重なって“限界突破”

すでに縮毛矯正で薬剤処理を受けている髪に、さらにパーマ液を加えると、髪の中のタンパク質が壊れてしまう可能性が非常に高いです。これを無理に行うとダメージが進みすぎて、「ビビリ毛」といって、ゴワゴワでちぢれてまとまらない髪になってしまう危険も。

🟡 プロからのアドバイス:
「動きを出したい」「巻き髪風にしたい」場合は、

  • カットで軽さを出す
  • スタイリング剤やアイロンで形をつける
    といった方法がおすすめです。

また、「地毛が伸びてきたタイミングで、パーマ向きの髪質に戻してから挑戦する」という計画的アプローチも◎です。


③ ブリーチ毛にパーマや縮毛矯正をかける

〜限界までダメージを受けた髪への追い打ちは命取り〜

ブリーチカラーでつくる透け感、外国人風カラー。とっても魅力的ですよね。
しかし、ブリーチ毛は髪のダメージレベルがすでにMAXに近い状態。そこにさらにパーマや縮毛矯正を施すと、どうなるか…

■ 髪の中身が“スカスカ”になっている

ブリーチを繰り返すと、髪の中のメラニンだけでなく、タンパク質や脂質も抜けてしまいます。 これは、鉄筋コンクリートの鉄筋が抜けてしまっているような状態。
そんな状態の髪に再び強い薬剤を使うと、形を変える前に髪そのものが崩壊してしまうのです。

■ 思ったようにかからない、伸びない、切れる

パーマが「かからない」のは序の口。
縮毛矯正でも「伸びない」どころか、ゴムのようにビヨンと伸びて切れてしまう(断毛)」可能性も。なぜなら、薬剤が効くためのための髪の組織がすでに無いからです。この状態になると、美容師でも修復が難しくなってしまいます。

🟡 プロからのアドバイス:
ブリーチ毛には「形状を変える施術」は極力避けて、トリートメントやホームケアを重視してください。動きをつけたい場合は、巻き髪やカーラー、スタイリング剤でのアレンジで十分きれいに見せられます。
“パーマ風スタイル”はアイロンでつくるのがベストです。


まとめ|“できるかどうか”ではなく、“美しく仕上がるかどうか”

技術的に「できなくはない」ことでも、それがお客様にとって本当に満足のいく結果になるかどうかは別問題です。

無理に施術をすれば、確かに一時的に希望のデザインに近づけるかもしれません。でもその代償として、髪がボロボロになってしまったら…
その後に何ヶ月もケアや修復に費やすことになってしまいます。

だからこそ私たちは、「今の状態では難しいかもしれません」と、正直にお伝えしています。


美容師と一緒に“未来の髪”を考える選択を

オーダーが難しい施術には、必ず理由があります。
そして、どんなスタイルでも、今の髪の状態と向き合いながら最適な提案をすれば、無理なくキレイを楽しめる道が必ず見つかります。

どうしてもやりたいスタイルがある場合は、「こうしたいんだけど、今の髪でできる?」と気軽に相談してくださいませ。

今回もご覧いただきありがとうございました。


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